古いPCの中身を新しいPCにクローンする2つの方法(起動可能)

ハードウェアの違いに関係なく、Windows 11/10/8/7のパソコン間でOSを移行したいなら、PCクローン作成がもっとも効率的な方法の一つです。本記事では、古いPCから新しいPCへスムーズに移行する2つの方法をわかりやすく解説します。

Machi

By Machi 最終更新日: 2025年08月27日

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パソコンのアップグレードを検討中か?

長年使ってきたPCには、さまざまなファイルやアプリケーションが蓄積されており、その影響で動作が遅くなることがあります。場合によっては、突然フリーズしたり起動しなくなったりと、緊急を要するトラブルに見舞われることも。

そんなときは、PCを新しいものに買い替える絶好のタイミングです。最新のPCなら、起動もサクサク、作業効率も大幅にアップします。ただし、Windowsの設定を一からやり直したり、ソフトを再インストールしたり、データを移行したりと、引っ越し作業には手間と時間がかかるのが悩みどころです。

もし、これまで使っていたOSや設定、アプリ環境をそのまま新しいPCに引き継ぎたいなら、システムやデータを丸ごとクローンする方法がおすすめです。慣れ親しんだ環境をそのまま移行できるので、移行後もすぐにいつもの作業ができて安心です。

古いPCの中身を新しいPCにクローンする2つの方法

新しいPCへのクローン時に発生しやすい問題

古いPCの環境をまるごと新しいPCにクローンできるのは非常に便利ですが、実際に作業を進める中で、思わぬトラブルが発生することも少なくありません。中でも特によくあるのが、「PCが正常に起動しない」「Windowsのライセンス認証が通らない」といった問題です。ここでは、それぞれ簡単に解説します。

1. デバイスの互換性による起動エラー

クローンを実行した後、新しいPCで以下のようなエラーが発生して起動できなくなるケースがあります:

  • 「hardware abstraction layer(HAL)」や「hal.dll」に関するエラー
  • ブルースクリーン(BSOD)

これらの原因の多くは「ハードウェアの非互換性」、とくにドライバの不一致によるものです。PCごとに使用しているマザーボードやチップセットが異なるため、それに対応した専用のドライバ(特にストレージコントローラドライバ)が必要となります。

簡単に言えば、クローン先のPCが必要なドライバを持っていない場合、OSは新しいハードウェアを正しく認識できず、起動処理に失敗します。

2. Windowsライセンスの再認証

Windowsを別のPCへ移行する場合、ライセンスの種類によって再認証の手順が異なります。

  • リテール版(小売)やボリュームライセンス版:他のPCへの移行が可能で、ライセンス認証も比較的簡単です(ただし同時に1台のPCでしか使用できません)。インターネットに接続すれば自動的に再認証が行われます。
  • OEM版(プレインストール):購入時に特定のPCに紐付けられているライセンスで、原則として他のPCへの移行は認められていません。この場合、クローン後にライセンス認証エラーが出る可能性が高くなります。

自分のライセンスの種類を確認するには、以下の手順で調べることができます:

1. Windowsキー+Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「slmgr.vbs /dli」と入力し、Enterキーを押します。

2. 次のウィンドウが表示されます。「説明」欄に、ライセンスの種類(OEM、リテールなど)を確認することができます。

oem

古いPCを新しいPCにクローンする専門的なツール

Windows 11/10などで古いPCを新しいPCに移行するには、主に2つの方法があります:

1. 同じハードウェア/CPUを使用している場合 → ハードディスクのクローン作成

新旧PCのハードウェアやCPUが似ている場合、古いPCのディスクを新しいディスクにクローンし、そのまま新しいPCに接続すればOKです。OSのみを移行したい場合は、クローンソフトの「システムクローン」機能も便利です。

2. 異なるハードウェア構成の場合 → ユニバーサル復元

新旧PCのハードウェア構成が異なると、通常のクローンでは起動エラーが起こる可能性があります。その場合は、システムバックアップを別PCに復元できる「ユニバーサル復元」機能を使いましょう。必要なドライバが自動適用され、正常に起動できるようになります。なお、クローンよりも手順が多く、少し時間がかかる点には注意が必要です。

これらの操作には、信頼性の高いバックアップ・クローンツールAOMEI Backupper Professionalの使用をおすすめします。このソフトは、以下のような特徴を持ちます:

  • システム・ディスク・パーティションのクローン対応

  • 異なるPC間でも使える「ユニバーサル復元」機能をサポート

  • ブータブルメディア(USB等)作成に対応し、緊急時にも対応可能

  • Windows 11/10/8/7に対応

データを安全に移行したい方や、トラブルを避けてクローンを作成したい方に最適なツールです。

AOMEI Backupper

最高のディスク移行ツール
エラーを回避しながら効率的にクローンを作成

次は、状況別の移行方法についてご案内します。

同じハードウェアを持つ新しいPCにクローンする方法

古いPCを新しいPCにクローンする前に、以下の準備作業も必要です:

  1. まずは古いパソコンの背面カバーを開けて、内蔵HDDまたはSSDを取り外します。取り外したディスクは、USB-SATA変換アダプタや外付けケースを使って、新しいパソコンに接続します。

  2. 両方のハードディスクの使用容量を確認してください。もし新しいディスクに古いディスクの全データを保存できるだけの空き容量がない場合、クローン作業は失敗します。「セクター単位のクローン」を行う場合は、古いディスクよりも大容量の新しいディスクを準備する必要があります。

  3. 重要なファイルをあらかじめバックアップします。これらの方法は理論上データが失われることはありませんが、不適切な操作や予期せぬトラブルにより、データが消失する可能性もゼロではありません。万が一に備えて、外付けドライブ、ネットワークドライブ、またはクラウドドライブへファイルをバックアップすることをおすすめします。

すべての準備が終わったら、以下の手順に従ってディスククローンを実行しましょう~

ステップ 1. 新しいPCでAOMEI Backupper Professionalをダウンロードしてインストールし、起動します。「クローン」→「ディスククローン」をクリックします。

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ディスククローン

ステップ 2. 古いPCのディスクをソースディスクとして選択し、「次へ」をクリックします。

ソースディスクを選択

ステップ 3. 新しいPCの内蔵ディスクをターゲットディスクとして選択し、「次へ」をクリックして続行します。

ターゲットディスクを選択

ステップ 4. 操作概要が表示され、すべての設定を確認します。問題がないなら、「開始」をクリックします。

💡ここでは、3つのオプションでクローンをカスタマイズできます:
  • パーティションを編集:ターゲットディスクは容量がソースディスクより大きい場合、このオプションで、ターゲットディスクのパーティションサイズを自動・手動で調整できます。クローン後にターゲットディスクに使えない未割り当て領域が作成されないことを保証できます。また、ここでターゲットディスクのディスクスタイル(GPT/MBR)を変更するかどうかを選択できます。

  • セクター単位のクローン:ソースディスクを丸ごと一対一で複製したい場合は、このオプションにチェックを入れてください。ただし、不良セクターや未使用の空きセクターも含めてすべてコピーされるのでご注意ください。

  • SSD4Kアライメント:ターゲットディスクがSSDの場合、このオプションにチェックを入れてください。クローン後にSSDの性能を一層向上させます。

開始

ステップ 5. 進行状況が100%に達すると、「完了」をクリックします。

パソコンを再起動し、OSの環境が古いパソコンと同じように動作しているか、個人データやソフトが正しく移行されているかを確認します。問題がなければ、新しいパソコンから古いパソコンのHDDを安全に取り外し、元のパソコンに戻してください。

万が一うまく起動しない場合は、「SSDへのクローン後に起動しないときの対処法」をご参照ください。

異なるハードウェアの新しいPCに移行する方法

前述のとおり、異なるハードウェアのパソコンへシステムやデータを移行する場合は、手順がやや複雑になります。大きく分けて3つのパートに分かれていますので、順を追ってご説明します。

事前準備はクローン作業とほぼ同じですが、いくつか追加で必要なものがあります:

  1. 古いパソコンのディスクイメージを保存する外付けHDDまたはUSBメモリ

  2. ブータブルメディア作成用の空のUSBメモリ(13GB以上)またはCD/DVD*中にはデータがある場合、あらかじめ別の安全な場所に移動してください。

パート 1. 古いPCのディスクイメージを作成する

まず、古いPCにAOMEI Backupperをダウンロードしてインストールし、起動します。「バックアップ」→「ディスクバックアップ」で、画面の指示に従って古いPCのディスクを外付けHDDまたはUSBメモリにバックアップします。

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システムバックアップ

パート 2. 新しいPCの起動メディアを作成する

ブータブルメディア作成用の空のUSBメモリまたはCD/DVDを古いPCに挿入して、検出できることを確認してください。AOMEI Backupperの「ブータブルメディアの作成」機能を使って、ブータブルメディアを作成します。

ブータブルメディアの作成

👀注意:

複数のPCを同時に起動して復元を実行したい場合、「PXEブートツールの使い方」をご参照ください。これは、LANを持つ複数のPCを一度に起動することができます。

パート 3. 新しいPCにディスクイメージを復元する

イメージファイルを新しいPCに接続して、つまり新しいPCからアクセスできるようにする必要があります。

ステップ 1. ブータブルメディアと、ディスクイメージを保存する外付けHDDまたはUSBメモリを新しいPCに接続します。「起動ドライブを変更する方法」に従ってBIOSでブータブルメディアを最初に起動するドライブとして設定することで、ブータブルメディアからパソコンを起動します。

BIOS

ステップ 2. AOMEI Backupperのメインインタフェースが表示され、「復元」→「イメージファイルを選択」をクリックします。そして、前に作成したイメージファイルを選択します。WinPE環境では、ドライブ文字が変更される可能性がありますので、ご注意ください。

イメージファイルを選択

ステップ 3. ディスクイメージを選択した後、「イメージ情報」ページで、「ディスク全体を復元」を選択し、「次へ」をクリックして続行します。

ディスク全体を復元

ステップ 4. 操作概要ウィンドウで、異機種ハードウェアを検出した場合、「ユニバーサル復元」オプションがデフォルトでチェックされます。「開始」をクリックします。

ユニバーサル復元

まとめ

古いPCから新しいPCにクローンすることは、コンピュータをアップグレードするための最速の方法です。状況に基づいて、この記事の2つ方法を試すことができます。

もし複数のPCにOSを転送する方法を探しているなら、イメージ展開ツールを試してみてください。同じLAN内にあるコンピュータには、ネットワーク経由で大規模にシステムイメージを展開することができます。これらの機能を複数のPCで便利に使いたい場合は、TechnicianまたはTechnician Plusにアップグレードしてください。

Windows Server 2025、2022、2019、2016、2012などのWindows Serverオペレーティングシステムを含むコンピュータをクローンするには、AOMEI Backupper Serverを試してください。

Machi
Machi · この記事を書いた人
5年以上にわたるデータ保護およびデータ移行の経験を経て、2021年にAOMEIに入社しました。これまでに1,000本以上のチュートリアル記事を翻訳・執筆しており、得意分野はデータの保護・移行・復旧です。モットーは「困難より方法は多い」です。