ファイルサーバーのバックアップを簡単に行う方法

この記事では、ファイルサーバーの概要、ファイルサーバーの構築方法やファイルサーバーのバックアップ手順などをご紹介します。

ゆき

By ゆき 最後の更新 2022年10月13日

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ファイルサーバーとは?

ファイルサーバーとは「ファイル管理としての役割を与えられたサーバー」です。

コンピューターに専用ソフトウェア(主にはWindows Server OS)をインストールして、ファイル管理として活用すれば、そのコンピューターをファイルサーバー(またはWindowsファイルサーバー)と呼びます。つまり、ファイルサーバーは特定のハードウェアを指す言葉ではありません。処理速度の高いサーバーだけでなく、普段使っているパソコンをファイルサーバーにすることもできます。

ファイルサーバーはLAN接続でデータのやり取りを行うのが一般的ですが、インターネットのような外部ネットワークに接続されている場合もあります。

※豆知識:LAN接続が当たり前になった今、「LANとは?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。簡単に言えば、LAN(ローカルエリアネットワークの略)とは「社内など内部だけで使えるネットワーク」のことです。LANの普及で、記憶媒体を使用せずネットワークを介してデータのやり取りが行えるため、職場環境が便利になります。

ファイルを自分のデバイスに保存するだけでは、不便なことがあります。ファイルをファイルサーバーに保存すると、ネットワークでつながっている複数のクライアントPCやスマートフォンなどのモバイル端末からアクセスできるので、ファイルを容易に共有できます。共有しているファイルは、ユーザー間で閲覧できるだけではなく、許可されたユーザーの誰でも修正・移動・保存・コピー・削除などの操作を自由に行うことが可能です。かなり便利です。

ファイルサーバー

  • Windowsファイルサーバーのメリットは多くあります。たとえば、「ファイルを管理しやすくなる」「セキュリティ面で安心できる」「大容量のファイル・機能拡張にも対応できる」などです。利便性が上がるだけではなく、安全性もあることは大きなメリットでしょう。

  • しかし、ファイルサーバーを選択した時には、デメリットを感じることもあるでしょう。たとえば、「費用がかかる」「導入までのプロセスが長い」「管理の複雑化」などです。

ファイルサーバーは単にファイルを入れて共有するだけではなく、さまざまな機能拡張やカスタマイズが可能です。Windows Serverの機能を利用すれば、便利に活用できます。

ファイルサーバーを構築する方法

上述のように、単に共有フォルダを作成して同一ネットワーク内の他のPCやサーバーから利用できるようにすれば、サーバーでなくて、パソコンをファイルサーバーとして利用することも可能です。ただ、パソコンとサーバーにある便利な機能(容量制限等)が利用できないので、やはりサーバーでの構築が理想です。次は、Windows Serverでファイルサーバーを構築する方法についてご紹介しましょう。

ステップ 1. Windows Serverの「サーバーマネージャー」を起動し、「②役割と機能の追加」をクリックします。

役割と機能の追加

ステップ 2. 役割と機能の追加についての情報を確認し、続行するには「次へ」をクリックします。

開始する前に

ステップ 3. インストールの種類を選択します。通常「役割ベースまたは機能ベースのインストール」にチェックを入れ、「次へ」をクリックします。

インストールの種類の選択

ステップ 4. 役割と機能をインストールするサーバーを選択します。サーバープールから、今操作しているサーバーのホストを選択し、「次へ」をクリックします。

サーバーの選択

ステップ 5. 「ファイサーバー」と「ファイルサーバーリソースマネージャー」にチェックを入れ、「次へ」をクリックします。★重要:ファイルサーバーリソースマネージャーでは容量制限等の機能が利用可能なので必ずチェックしてください。

※豆知識:Windows Serverでファイルサーバーを作る場合は、ストレージの監視にMicrosoftのツールが用意されています。それがFSRMです。ファイルサーバーリソースマネージャー(FSRM)は、Windows Serverに内蔵されているファイルサーバーの機能です。ファイルサーバーを監視し、ファイルサーバー上のデータを管理および分類することができます。ファイルサーバーの容量制限機能を利用する場合は、ファイルサーバーリソースマネージャーを有効化する必要があります。

ファイルサーバーリソースマネージャー

ステップ 6. 特に何も選択せず、そのまま「次へ」をクリックします。

次へ

ステップ 7. 「必要に応じて対象サーバーを自動的に再起動する」にチェックを入れ、「インストール」をクリックします。

インストール

ステップ 8. インストールが完了したら「閉じる」をクリックして終了します。

閉じる

これで、Windowsファイルサーバーの構築が終わります。任意の場所に共有フォルダを作成していけばOKです。

※補足:Windows Serverでのファイルサーバーの構築は面倒だと思う人がいるかもしれません。実は、ファイルサーバーはWindows Server OSの機能の一つです。機能を追加する時は上述の方法のほか、共有フォルダを作成するだけで、ファイルサーバーの役割が自動的に追加されます(「サーバーの役割の選択」の画面で「ファイルサーバー(インストール済み)」は既にチェックが入っている状態になります)。ただ、ファイルサーバーをより活用したい場合は、ファイルサーバーリソースマネージャーを追加して設定を色々と追加する必要があります。

ファイルサーバー : 共有フォルダを設定する方法

ステップ 1. サーバーマネージャーを起動し、左ペインで「ファイルサービスと記憶域」をクリックします。

ファイルサービスと記憶域

ステップ 2. 「共有」をクリックし、「タスク」⇒「新しい共有」を選択します。

新しい共有

ステップ 3. この共有のプロファイルを選択します。この例では「SMB 共有 - 簡易」を選択し、「次へ」をクリックします。

プロファイルの選択

ステップ 4. 共有を設定するボリュームまたはフォルダを選択します。この例では、特定のフォルダに設定するため、「カスタムパスを入力してください」にチェックを入れ、共有を設定したいフォルダのパスを入力します。

共有の場所

ステップ 5. 共有名など、変更したいところを変更し、「次へ」をクリックします。

共有名

ステップ 6. 必要に応じて設定を変更できますが、この例ではデフォルトの選択のまま「次へ」をクリックします。

他の設定

ステップ 7. アクセス許可を設定します。必要に応じて設定を変更できますが、この例ではデフォルトのまま「次へ」をクリックします。以下の例では、共有のアクセス許可は「Everyoneフルコントロール」となっています。

アクセス許可

ステップ 8. すべての設定を確認し、問題がなければ「作成」をクリックします。

確認

ステップ 9. 共有フォルダの作成が完了したら「閉じる」をクリックして終了します。

完了

作成した共有は一覧にリストされます。これで、ファイルサーバーによる共有フォルダの設定は終わります。

ファイルサーバーをバックアップする理由

ご覧の通り、ネットワークにつながっていて様々なファイルを管理しているファイルサーバーは、データの保存先としてもよく利用されます。業務で日常的に使用するデータに加えて、重要なデータに関しても、ファイルサーバー内の厳格なアクセス制限を設けたフォルダに格納しておくことができます。それらの大切なファイルを保護するために、ファイルサーバのバックアップは必要不可欠です。

ファイルサーバーをバックアップする理由は主に二つあります。

  • ファイルサーバーの安全性を向上させる:複数のクライアントに分散していたリスクを一括して集中するので、データ紛失のリスクが高まります。つまり、ファイルサーバー1台に何かトラブル(ハードウェアやハードディスクの故障、不正アクセス、ウイルス感染など)が発生しただけで、全体の障害(すべてのファイルを損失してしまうこと)となります。そのようなリスクを避けるためにファイルサーバーのバックアップを取る必要があります。バックアップをしておけば、万が一の際にも安心です。

  • ファイルサーバーの容量を増やす:ファイルサーバーに保存するファイルが増えてしまうと、容量不足になったり重くなったりして困ることがあります。もし、ファイルサーバーの容量が限界に近づいたら、バックアップを活用できます。バックアップを作成したら、ファイルサーバーに保存しているファイルを削除して容量を増やすことができます。

☆また、ファイルサーバーのイメージファイルを常に最新の状態に保つために、定期的にデータバックアップを実行することも重要です。

Windows Server向けファイルサーバーバックアップソフト

ファイルサーバーバックアップの重要性に気が付いた後、ファイルサーバーをバックアップするための強力なソフトウェア「AOMEI Backupper Server」をご紹介します。ファイルサーバーに対して、ファイル/ディスク/パーティション/システムのバックアップだけでなく、バックアップスケジュール&バックアップスキームの設定、ディスク/システム/パーティションの復元&クローン、ファイル同期(ミラー同期、双方向同期)など、必要に応じて色々な機能を行うことができます。

バックアップ&復元、クローン、ファイル同期ソフト

●パソコン初心者でも簡単に使える
●Windows Server 2003、2008、2012、2016、2019、2022、SBS 2003、2008、2011、およびWindows PCシステムに対応する

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次は、その「ファイルバックアップ」機能でファイルサーバー上に保存されている重要なファイルまたはファイルサーバー上に作成した共有フォルダをバックアップする手順を例として、AOMEI Backupper Serverの使い方を詳しく説明しましょう~

そのほかのバージョン | AOMEI Backupper

ITサービスプロバイダーや企業である場合、台数無制限のPC向けAOMEI Backupper Technician版と台数無制限のPC&サーバー向けAOMEI Backupper Technician Plus版をお勧めします(*クライアントに技術サポートを有償サービスとして提供できる)。ニーズに応じて適切なバージョンを選択しましょう~

AOMEI Backupper Technician Plus

ファイルサーバー上のデータをバックアップする方法

では、この素晴らしい「Windows Server向けバックアップソフト」を使い、ファイルサーバーに設定した共有フォルダのバックアップを取る手順を見て行きましょう。

ステップ 1. AOMEI Backupper Serverをインストールして起動します。「バックアップ」タブ⇒「ファイルバックアップ」をクリックします。

ファイルバックアップ

▶ ヒント:AOMEI Backupperはクラウドストレージ-AOMEI Cloudを提供しています。重要なファイル/フォルダをよりよく保護するには、「クラウドバックアップ」でそれらをAOMEI Cloudにバックアップするのをお勧めします。バックアップをクラウドストレージに保存すれば、インタネットがあれば、どこでも復元できますし、復元するにはログインが必要があるので、安全性も高いです。AOMEI Cloud(1TB)は、15日間無料試用可能で、ぜひ使ってみてください。

ステップ 2. ここでは、タスク名を変更できます。「ファイルを追加」または「フォルダを追加」をクリックして、バックアップしたい1つまたは複数のファイル/フォルダを選択します。この例では、ファイルサーバー上の共有フォルダをバックアップするために「フォルダを追加」をクリックします。

ファイルやフォルダを選択

ステップ 3. 「ファイルを開く」ウィンドウは表示されたら、「Share/NAS」をクリックして、画面下部にある「共有またはNASデバイスの追加」をクリックします。

ファイルを開く

ステップ 4. ポップアップウィンドウで共有フォルダのパス・場所を入力します。次には、対象の共有フォルダを選択して「はい」をクリックします。※注:ユーザー名とパスワードを入力する必要があるかもしれません。

ネットワーク場所を追加

ステップ 5. ターゲットパス・場所(バックアップの保存先)を選択します。別の共有フォルダ、NAS、外付けHDD、クラウドストレージなどが選択可能です。

ターゲットパスを選択

ステップ 6. 最後は、問題なければ「開始」をクリックして、ファイルサーバーで作成された共有フォルダのバックアップを実行します。

これで、ファイルサーバー上の共有フォルダのバックアップ作成が終わります。どうですか?思ったより簡単でしょう!

結語

ご覧の通り、この記事ではファイルサーバーについてのことを色々ご紹介しました。ファイルサーバーを構築する方法やファイルサーバーで共有フォルダを作成する方法、万が一に備え、ファイルサーバーをバックアップする方法を分かりやすく解説しました。また、Windowsファイルサーバーでスムーズに使用できる優れたファイルサーバーバックアップソフト「AOMEI Backupper Server」も提供しています。AOMEI Backupperは、いつも世界中のデータを守ります。今すぐダウンロードして試してみませんか?

もし、この記事が役立つなら、友達や家族と共有しましょう!また、何か質問や提案がある場合は、または[email protected]までご連絡ください。よろしくお願いします。

ゆき
ゆき· 編集者
ゆきは、AOMEI Technology会社の編集者として長年AOMEI製品についての記事やコンピュータに関する記事を翻訳したり、書いたりしています。パソコンの基礎知識とか、AOMEI製品のバックアップ&復元、クローン、同期などの機能について詳しいです。 IT業界に対して深い興味を持っています。そのほか、旅行、アニメ、音楽、色々なことに趣味があります。